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相続登記で必要な出生から死亡までの戸籍とは?戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の集め方

2026年09月24日 10:34

「相続登記には、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍が必要だと聞きました」

「死亡の記載がある戸籍謄本だけでは足りないのでしょうか」

相続登記のご相談では、このようなご質問をいただくことがあります。


相続登記では、亡くなった方の相続人が誰であるかを確認するため、原則として出生から死亡までの連続した戸籍を集めます。


ただし、通常は1通の戸籍だけですべてを確認できるわけではありません。


転籍、婚姻、離婚、戸籍制度の改製などにより、複数の戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍が必要になることがあります

この記事では、相続登記で必要になる出生から死亡までの戸籍の意味と、一般的な集め方について解説します。

■なぜ出生から死亡までの戸籍が必要なのか

相続登記を申請するためには、最初に法定相続人を正確に確認する必要があります。

亡くなった方の最後の戸籍だけでは、以前の戸籍に記載されていた子や養子などを確認できないことがあります。

出生から死亡までの戸籍を順番に確認することで、一般的には次のような事項を調べます。

・配偶者の有無
・子の有無
・養子縁組の有無
・認知した子の有無
・以前の婚姻による子の有無
・子が先に亡くなっている場合の代襲相続人


遺産分割協議は、原則として相続人全員で行わなければなりません。

後から別の相続人が判明すると、すでに作成した遺産分割協議書をそのまま使用できなくなる可能性があります。

そのため、遺産分割協議を始める前に、戸籍によって相続人を確定することが重要です。


■戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍の違い

出生から死亡までの戸籍を集める際には、主に次の3種類の書類を確認します。


●戸籍謄本

現在使用されている戸籍に記載されている方全員の証明書です。

「戸籍全部事項証明書」と呼ばれることもあります。

●除籍謄本

婚姻、死亡、転籍などによって、その戸籍に記載されていた方が全員いなくなった戸籍の証明書です。

●改製原戸籍

法令の改正などによって戸籍の様式が変更された際の、変更前の戸籍です。

「かいせいげんこせき」または「はらこせき」と呼ばれます。

現在の戸籍には、それ以前の戸籍に記載されていたすべての身分事項が移されているとは限りません。

そのため、現在の戸籍だけでなく、除籍謄本や改製原戸籍まで遡って確認する必要があります。


■出生から死亡までの戸籍を集める流れ

戸籍は、一般的に亡くなったときの戸籍から過去へ遡る形で集めます。

1.最後の本籍地を確認する
2.死亡の記載がある戸籍を取得する
3.その戸籍に記載された従前の本籍地を確認する
4.従前の本籍地から前の戸籍を取得する
5.出生時の戸籍まで遡る


亡くなった方が何度か転籍している場合は、それぞれの本籍地の市区町村から戸籍を取得することがあります。

婚姻によって新しい戸籍が作られている場合は、婚姻前の戸籍も確認します。

取得した戸籍のどこを見ればよいか分からないときは、本籍地、戸籍の編製日、転籍日、改製日などを順番に確認します。


■戸籍の広域交付制度も利用できます

令和6年3月1日から、戸籍証明書等の広域交付制度が始まりました。


この制度により、本籍地以外の市区町村窓口でも、一定の戸籍謄本や除籍謄本を請求できるようになっています。

例えば、亡くなった親の本籍地が遠方にある場合でも、一定の条件を満たせば、最寄りの市区町村窓口で戸籍を請求できます。


ただし、広域交付には次のような制限があります。

・請求できる方の範囲が決められている
・窓口での本人による請求が必要
・代理人による請求はできない
・郵送では請求できない
・一部、広域交付の対象にならない戸籍がある


取得したい戸籍の内容や相続関係によっては、従来どおり本籍地の市区町村へ請求する必要があります。


■兄弟姉妹が相続人になる場合は戸籍が多くなることがあります

亡くなった方に子がなく、両親や祖父母もすでに亡くなっている場合は、兄弟姉妹が相続人になることがあります。

兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、その子である甥や姪が相続人となる場合もあります。


このようなケースでは、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍だけでなく、一般的に次のような戸籍も確認します。

・亡くなった方の父母の出生から死亡までの戸籍
・兄弟姉妹の現在の戸籍
・先に亡くなった兄弟姉妹の出生から死亡までの戸籍
・甥や姪の現在の戸籍


相続関係によっては、取得する戸籍が数十通になることもあります。

戸籍の収集と内容の確認に時間がかかるため、早めに準備を始めることが大切です。


■遺言書がある場合は必要な戸籍の範囲が異なることがあります

亡くなった方が遺言書を作成していた場合は、遺言書の内容によって必要な戸籍の範囲が異なることがあります。

例えば、遺言書により相続人の一人が不動産を相続する場合は、遺産分割協議による相続登記と比べて、必要な戸籍が少なくなることがあります。


一方で、遺言書の形式や不動産を取得する方との関係によって、追加書類が必要になる場合もあります。

遺言書が見つかった場合は、必要な戸籍を判断する前に、その内容と形式を確認しましょう。


■戸籍が全部揃っていなくても相談できます

相続登記の相談をするために、出生から死亡までの戸籍をすべてご自身で揃えておく必要はありません。

すでに取得した戸籍がある場合は、その戸籍を確認することで、次にどの市区町村へ請求すればよいか判断できることがあります。


司法書士は、相続登記のご依頼を受けた場合、必要な戸籍を代理で取得できる場合があります。

「何通か取得したものの、出生までつながっているか分からない」

「古い戸籍の文字が読めない」

「転籍が多く、どこへ請求すればよいか分からない」

「兄弟姉妹や甥・姪が相続人になる」

という段階でもご相談いただけます。


■相続人の確認から相続登記まで相談したい方へ

司法書士こばやし事務所では、戸籍の確認、相続人調査、戸籍収集、遺産分割協議書の作成、相続登記まで一連の手続きをサポートしています。

相続人が多い場合や、複数の市区町村から戸籍を集める必要がある場合にも対応しています。

書類が全部揃っていない段階でも問題ありません。


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