他人事ではないデジタル遺産
2024年08月02日 16:16
こんにちは 足立区の女性司法書士 小林です
今回は事前対策が肝となる「デジタル遺産」についてご紹介します
遺産は目に見えるものに限らずデジタル形式で保管していた財産も遺産です
デジタル形式で保管していた金銭に関する財産を特に【デジタル遺産】と呼びます。
~デジタル遺産の例~
・ネットバンキングの口座、ネット証券口座
・FX・仮想通貨といった金融商品
・電子マネーの残高、商品購入に使用できるポイントサービスのポイント・マイレージ
・デジタル著作権(著作物)
デジタル形式の財産が増えていることからデジタル遺産の相続が問題となるケースが増えています
デジタル遺産は目に見えないものです
また、その存在について相手方から通知が相続人に対して来るケースは稀です
所有者本人しか存在を知らないと相続人がデジタル遺産自体を把握することが難しくなってきます
【注意】
音楽や動画配信サービス、オンラインサロンなどの有料サービスを定額利用(サブスクリプション)契約していた場合は、解約されないまま課金が継続される可能性があるため注意が必要です。
相続人がデジタル遺産に気が付かず相続手続きを済ませてしまった場合、
遺産分割協議のやり直し、期限後申告、修正申告となり相続トラブルに発展するケースもあります。
~トラブル防止策~
1 デジタル遺産の内容やアクセス方法、処分方法を記録しておくこと
2 家族と共有しておくこと
3 相続対策として遺言書に記載しておくこと
残された相続人が困らないように生前にエンディングノートや遺言書に
記録をつけたり共有しておきましょう
デジタル遺産を所有している場合は、その存在を相続人が把握出来るようにリスト化しておく等の生前の対策が重要です