相続手続きはどこまで自分でできる?司法書士に依頼できることも解説
2026年09月03日 11:58
こんにちは
足立区・北千住 不動産相続専門
女性司法書士のこばやしです
前回のブログでは、
「司法書士に相続手続きを頼むと、いくらくらいかかるの?」
というテーマで、司法書士の報酬は相続の内容によって変わることをお話ししました。
相続のご相談を受けていると、
「できるだけ費用は抑えたいです」というお話もよく伺います。
もちろん、相続手続きのすべてを専門家にお願いしなければならないわけではありません。
ご自身でできることは自分で行い、難しいところや負担の大きいところだけ専門家にお願いすることもできます。
今回は、「自分でできること」と「専門家にお願いできること」を分かりやすくご紹介します。
まずは、相続でどんな手続きが必要なのか確認しましょう
「相続手続き」と聞くと、不動産の名義変更を思い浮かべる方も多いと思います。
でも、実際の相続では、それだけではありません。
例えば、
・不動産の名義変更
・預貯金の解約や払戻し
・相続人の確認
・戸籍の収集
・遺産分割協議書の作成
・相続税の申告が必要かどうかの確認
など、いくつもの手続きがあります。
亡くなった方がどのような財産を持っていたのかによって、必要な手続きも変わります。
まずは、「わが家の場合、何をしなければならないの?」を整理することが大切です。
自分でできること① 手元の書類を整理する
まず、ご自宅にある書類を確認してみましょう。
例えば、
・固定資産税の納税通知書
・権利証や登記識別情報
・預貯金の通帳
・証券会社から届いた書類
・生命保険に関する書類
・遺言書
などです。
「何が必要なのか分からない」という場合は、最初から完璧にそろえなくても大丈夫です。
亡くなった方に関係しそうな書類を、一か所にまとめるところから始めてみましょう。
自分でできること② 財産を書き出してみる
次に、分かる範囲で財産を書き出してみます。
例えば、
・自宅や土地
・銀行の預貯金
・株式や投資信託
・生命保険
・その他の財産
などです。
相続手続きを考えるときには、まず「どんな財産があるのか」を把握することが大切です。
財産の全体像が見えてくると、
「不動産の名義変更が必要」
「銀行の手続きも必要」
「相続税についても確認した方がよさそう」
と、次に何をすればいいのかが分かりやすくなります。
自分でできること③ 戸籍を集める
相続人を確認するための戸籍も、ご自身で取得することができます。
時間に余裕があり、
「できるところは自分でやってみたい」
という方は、戸籍の取得をご自身で進めてもよいでしょう。
ただ、戸籍をたどっていくと、
「これで全部そろっているの?」
「次はどこの役所に請求すればいいの?」
と分からなくなることもあります。
そのような場合は、途中から司法書士にお願いする方法もあります。
預貯金の解約も司法書士にお願いできます
相続のご相談で意外と多いのが、
「銀行の預金も手続きしてもらえますか?」というご質問です。
当事務所では、不動産の名義変更だけではなく、相続した預貯金の解約・払戻しなどの手続きについてもご依頼いただくことができます。
銀行の相続手続きでは、
・必要書類を確認する
・戸籍などを準備する
・銀行所定の書類をそろえる
・解約や払戻しの手続きをする
など、それぞれの金融機関に応じた手続きが必要です。
銀行が一つだけならご自身で手続きをされる方もいらっしゃいます。
一方で、
「銀行がいくつもある」
「平日に何度も手続きをするのが大変」
「不動産の名義変更と一緒にお願いしたい」
という場合には、まとめて専門家に任せる方法もあります。
相続登記だけを司法書士に頼まなければならない、というわけではありません。
ご自身がどこまでやりたいかによって、依頼する範囲を考えることができます。
「相続税がかかるの?」という相談もよくあります
もう一つ、よく聞かれるのが、
「うちは相続税の申告が必要ですか?」というご質問です。
不動産や預貯金など、ある程度財産があると、
「相続税がかかるのでは?」
と心配になる方も多いと思います。
相続税の申告や具体的な税務については、税理士の専門分野です。
そのため、相続税の申告が必要になる可能性がある場合には、必要に応じて税理士への相談をご案内することになります。
相続というのは、
「不動産は司法書士」
「税金は税理士」
「銀行は自分で」
と、最初からご自身ですべて振り分けなければならないわけではありません。
まず相続全体について相談して、
「どんな財産があるのか」
「どんな手続きが必要なのか」
を整理してから、必要な専門家につないでもらうという方法もあります。
こんな場合は、早めに相談した方が安心です
例えば、
・不動産がある
・預貯金が複数の金融機関にある
・相続人が多い
・昔の相続がそのままになっている
・誰が相続人になるのか分からない
・相続税の申告が必要なのか心配
・不動産を売却する予定がある
という場合です。
こうしたケースでは、
「とりあえず自分で全部やってみよう」
と始める前に、一度専門家に相談して、手続きの全体像を確認するのも一つの方法です。
「全部自分で」「全部お願いする」の二択ではありません
相続手続きは、
全部自分でやるか、全部専門家に任せるか
の二択ではありません。
例えば、
「戸籍は自分で集める」
「銀行の手続きは自分でやる」
「不動産の名義変更だけ司法書士にお願いする」
ということもできます。
反対に、
「仕事もあるし、何度も銀行や役所とやり取りするのは大変」
という方なら、
不動産の名義変更から預貯金の解約まで、まとめて依頼する
という方法もあります。
大切なのは、ご自身がどこまでできるか、どこまでやりたいかです。
費用だけでなく「時間」と「負担」も考えてみてください
費用を抑えるために、ご自身で相続手続きを進めることはもちろんできます。
ただ、
何度も役所に問い合わせたり、
金融機関ごとに手続きを調べたり、
戸籍を集めたり、
法務局に確認したりすると、思っていた以上に時間がかかることがあります。
特に、身近な方を亡くされた後は、相続手続き以外にもやらなければならないことがたくさんあります。
ですから、
「自分でやれば費用がかからないから」
だけで決めるのではなく、
自分の時間や負担も含めて考えてみる
ことをおすすめします。
まとめ
相続では、不動産の名義変更だけでなく、
・戸籍の収集
・預貯金の解約
・財産の確認
・相続税についての確認
など、さまざまな手続きがあります。
ご自身でできることは自分で行い、難しいところだけ専門家にお願いすることもできます。
反対に、
「何から始めたらいいのか分からない」
「銀行も不動産もまとめてお願いしたい」
という場合には、最初から相談していただいても構いません。
相続手続きで大切なのは、
必要な手続きを漏らさず、自分に無理のない方法で進めること。
費用だけではなく、時間や手間も含めて、ご自身に合った方法を選んでみてください。
次回は、
「司法書士の費用はどう決まる?料金だけで選ぶ前に確認したいこと」
について、分かりやすくお話しします。
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